いびき治療のための睡眠外来体験記

いびきがうるさいと言われる。睡眠時間としては十分に寝ているはずなのに、日中も眠いといった事で悩まれている方は多いのではないでしょうか?

治療のイメージというと喉の切除などが浮かび、想像するだけで怖いです。

鼻の通りをよくするテープなどいびき防止グッズが薬局には沢山並んでいますが効果は不明です。

かくいう筆者もいびきがうるさいと言われ、朝起きてからもずっと睡魔があり、頭もすきっりしない状況が続いており大変悩んでいます。

色々、試した結果、睡眠外来を体験したので、今回はその体験をご紹介します。

もくじ

1.これまで取り組んだ自己治療

2.筆者基礎データ

3.初診

4.酸素濃度測定

5.酸素濃度測定解析

6.入院診療

7.入院診療診察結果

1.これまでに取り組んだ自己治療

私がこれまでにトライした自己治療は以下です。

・口を閉じるテープを貼る

・口を固定するマウスガードを顔に巻く

・アルコールを数日止める(出張の時などに検証)

・横向きに寝て、枕を抱える

・鼻洗浄をこま目にに行う

・寝る前にストレッチをする

ストレッチは多少、疲労感の解消という意味では効果がありますが、いびきには効きませんでした。

次のステップとして、家の近くに睡眠治療を行う、耳鼻科があったので、受診してみました。

話はよく聞いてくれ、ハウスダストが疑われるのではないかとの事で、鼻の血流を解消する薬を処方してくれました。

寝る時鼻のもぞもぞ感はなくなるのですが、いびきは解消されず。

後日、別の機会にアレルギーテストを行いましたが、私の体にアレルギーはないという結果に・・・。

仕事柄、定期的に病院に通えず諦めていましたが、ここ数年、環境が変わったので、この度、睡眠外来に通う事としました。

2.筆者基礎データ

体形:標準です。特段太っているというわけではありません。

飲酒:毎日飲んでいます。大体、4~5杯といったところでしょうか?

運動:週に1回フットサルをしています。歩くのも人より早いです。

仕事:デスクワークが主ですが、出張時は体を起こす事や徹夜も多いです。

発症時期:大学に入学し、一人暮らしをするようになってからいびきを指摘されました。

    田舎の出身のため、先に書いたように、鼻がもぞもぞするようになったのもこの辺りから  

    です。

3.初診

まずは受診申し込みをして診察を受けます。

診察というと、患者の話などを聞きながら、お医者さんが見極めていくように思いますが、一方的に医者側が喋り、睡眠障害について説明するといった内容でした。

一般的にいびきや睡眠障害と言われると睡眠時無呼吸症候群が疑われます。

インパクトが大きいのでテレビなどで良く取り上げられていますね。

私のオフィスでも昼休みに昼寝をしている同僚がいびきをかいている状態からガッと大きな音を立てて、いびきと寝息が止まる瞬間がありどきどきします。

呼吸が止まっている状態ですので、あきらかにこの状態は危険です。

しかし、眠気が残るな、体が疲れているなといったように感じるようにこれらは”低酸素状態”というものから来ている事が推察されます。

低酸素と言われると、酸素が脳にとどかなければ頭がぼっとします、酸素は体の隅々まで血流を通して運ばれるものです。つまりは体の疲労感・脳の疲労感の説明がつきます。

これらは心筋梗塞、脳卒中、不整脈といった危険な病気を発症させる原因となります。

ついては、睡眠障害にも程度があるという事です。

いびきの問題点はこれらの重大疾病の発症リスクであるので、いびきを治すというよりもこれらの疾病を防ぐ事が治療である。ついてはいびきを治すという意識を持ってほしくないとの説明。

これらの説明を受けた上でまずは睡眠中の酸素濃度を測る事が検診の第一歩となるとの事であった。

コロナ下で指先にクリップを挟んで、血中濃度を測った事はないでしょうか?

この機器を借り、自宅での計測を行います。

1日目はこの機器の使い方の説明を受けて終了です。

料金は3,000円程でした。

4.酸素濃度計測定

酸素濃度計測の条件は自由です。

寝る前に飲酒をしても問題ありません。

寝た時間と起きた時間、トイレなどにいった時間を所定の記録用紙に記録します。

機器は医療用テープで止めるだけでサイズも小型のためさほどきになりませんでした。

5.酸素濃度計測結果解析

今回が2回目の病院への通院です。

結果は30分もせずに出るので、機器返却当日に結果を知る事が出来ました。

正常な場合は酸素濃度が90%以上であり、それ以下に落ちた回数と継続時間を元に診断するとの事でした。

私は途中2回起きたのですが。

睡眠時間中のグラフを見ると、睡眠開始・終了時と申告した起きた時間を中心に酸素濃度が低下していました。

・・・が、主治医の診断は睡眠時低酸素脳症の可能性がありとの事。

申告した時間に多く低酸素状態が続いているので、違うのではないかと思い、主治医に意見を聞こうと思いましたが、この際も一方的に説明を受け終了。

入院診療を受けて下さいとの事でした。

同日、別の看護師から入院の際の注意事項や日程調整、費用などをうけました。

皆さんここでよく質問するのか、質問はありませんがとこまめに聞いてくれるの質問がある場合はここがチャンスでしょう。

私の質問内容としては先に述べた、低酸素状態発生時間と私が途中で起きた時間がかぶっている事。

もし、入院診療を受けて、低酸素状態が正式に発症している事がわかった場合どのような治療となるかについて。

先の質問については私の意見通り、この結果だけではなんとも言えず、あくまでグレーであるという事がこのテストでわかり、それ以上はなんとも判断できないという事だ。

そして、問題の後者についてはC-PAPという装置を使用し、睡眠中は酸素を送ってもらうというもの。

ここまでいかない場合には定期的に通院してもらい、生活習慣などの改善を指導するとのこと。

C-PAP治療となるとレンタルになるそうだが、呼吸器の部分が消耗品であるため定期的に買い替える必要があり、定期的にも費用がかかるとの事であった。

睡眠治療はここまで聞いているとビジネスという面ではとても効率がよさそうである。

通院してきた患者は何かしら症状があり、低酸素状態と診断されれば定期的に通院する事になるのだから。

ついてはまずはC-PAPと診断される人の確立を聞いたが、大方10人に1人との事であった。

これだけ聞くと、よっぽどの事がないと引っかからないのかと期待が高まるも、いびきは一生治らないのではないかと感じてしまう。

個人的にはいびきを治したかったのが段々と失望に変わり帰る事となった。

2回目の診療は約1,000円である。

6.入院診療

費用は33,000円でした。

入院の日は19:30までに食事を済ませてから病院に行きます。

アルコールは当日飲めません。

検査は8時間の睡眠データが必要であり、普段寝る時間が遅く、寝つきが悪い場合には睡眠導入剤を処方してもらう事ができます。

シャワーやタオル、シャンプー、パジャマなど完備されていますので、持ち物としては替えの下着くらいあれば問題なしですので、会社あがりに通う事も可能です。

20時位になると検査用の電極などを肩、顔、手に付けます。

トイレに行く際はナースコールを押すと、配線類を調整してくれるそうなので途中で行く事も可能です。

私は普段アルコールを飲んでいるので、検査当日断酒の成果かトイレに行かなくても済みました。

朝の5時過ぎに検査終了し、コードを外してもらい、シャワーを浴び頃には電車の始発も動いているので帰宅可能です。

当日は私以外にも利用者がおり、シャワーの時すれ違いましたが、女性の方でした。

シャワーは勿論個室で鍵をかける事ができますので、心配ないと思いますが、私の利用した病院は小さいためスタッフも入院者用に最低限のスタッフおらず、電気が消えると少し気持ち悪い感じがします。

7.入院診療診察結果

入院結果は1週間程で出るとの事。

もし、C-PAP治療と判断されたらとどきどきしながら当日を迎えました。

・睡眠の深さ

うとうと / 浅い睡眠 / 深い睡眠 /の3段階で分析しますが、私は深い睡眠が全くないという結果に。

・睡眠中の覚醒回数

睡眠中の覚醒回数は1時間あたり22.1回

こんなに起きているのですね。

・血液中の酸素の変化

正常は90%以上も実際には90%後半の数字が適正であり、90%以下だと要治療との判断となる。

私は91%でしたのでギリギリのラインとの判定。

ちなみに酸素が低くなるとどうなるかというと、酸素が少ないので酸素を吸わせようとして、脳は起きるように体に指示を出すそうです。

ついては覚醒する回数も自然と増えてしまいますね。

・無呼吸の回数

私の無呼吸の回数は0回の判定、低呼吸の回数は3.7回 /時間との結果でこの数字は5回以上だと危険との判断になるそうです。

・総合結果

現状、数値自体は正常の範囲にあるので、様子を見て、睡眠状態が悪くなったという兆候があれば半年後に診察を受ける。

そうでなければ、1年後位に診察を受ける。

致命的な状態ではなくほっとしたが、そもそもいびきを治したくて通院したので、約4万円投じて分かったのは睡眠の質が低酸素のため悪いが現時点で睡眠の質を上げる事や睡眠時間を増やす事によって補うという事である。

いびきを本格的治したいという方にはおすすめできないかもしれません。

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