ゼロ金利解除後の住宅ローンを考える

日本の通貨は円安であると経済ニュースを見ると叫ばれています。

この円安は金利を上げる海外と金利を上げない日本とのギャップによって生まれていると言われています。

金利が高いという事はその通貨が魅力的という事でより買われます。

金利が低い通貨は持っていても金利が低いので買われません。

ついては円よりもドルが魅力的なので皆さんドルを買います。

ドルが人気になると円を沢山払わなければドルが買えないので円安になります。

円安になると少ないドルで日本の商品を買う事が出来ますので、海外に輸出する企業や海外出稼ぎドルを円に換える企業などは儲かります。

また、海外の人にとっては日本の商品が安く買えるので日本観光をする人達が増えてきます。

ビジネス面では日本企業にとっては追い風ですね。

一方で需要が大きくなるので、ホテルや飲食店、小売りのお店などはばんばん利用してもらえるので値上げを行います。

結果、日本に住んでいる人達の家計を圧迫するわけです。

旅行に行こうにもホテルやレストランの料金が高騰するといった構図です。

長らく日本人の給料はあがってきていませんでしたが、企業は値上げが行える環境になってきたので儲かります。

儲かるという事は社員の給料も上げろという圧力が強まります。

こういった流れが適度な分にはいいインフレと言われており、世界的には良い流れと言えるでしょう。

個人的にはマスコミが煽っている程、政府や日銀は困っていないと言えそうです。

では本題に戻しますが、住宅ローンはどうなるのでしょうか?

これまで述べてきたように、よいインフレであれば無理に金利を上げる必要はありません。

日本が上げるのかアメリカが下げるのかが日々取り上げられておりますがここの我慢比べに尽きるところがあり、あまり日本が稼ぎすぎるとアメリカがしかけてくるといった構図となります。

金利があがれば、住宅ローンが上がると言われますが、ここにも困った問題があります。

なぜならば、手金利が続いたせいで、変動金利で借りている人の割合が7割と言われているのです。

仮に3,000万円のマンションを購入した事を想定しましょう。

現在の変動金利0.35%であれば、年間に支払う金利は10.5万円ですが仮に3%となったとします。

一気に90万円には値上がり、月あたりの金利負担は7.5万円です。

年収に対する住宅ローンの借り入れ比率は5倍くらいと調べると出てきますが、500万円の年収であれば約2,500万円程度です。

35年ローンとすると元金分71万円+金利75万円で146万円程度の返済となります。

月あたり12万円の返済となります。

ボーナス3カ月分とすると、年収500万円の方の月収は約33万円(手取り約27万円と想定)です。

12万円がローンに消えるとすると、手元に残るのは15万円になります。

もし、家庭を持つ方であればとても返済は出来ないですね。

そうなると家計が破綻し、住宅を手放す人が増えるため、早々には住宅ローン金利を上げる事が出来ない事が容易に想像できます。

少なくとも緩やかな上昇となるはずです。

仮にも住宅ローン金利が上がるとどうなるのでしょうか?

先に述べた通りであれば、住宅を手放す人が増える事になります。

東京のマンションを供給過多やマンション50年問題などささやかれていますし、空き家問題もよく取りざたされており、このような状況の中、家を買おうなんて人はいません。

そうです!不動産が怖いのは株式投資と違って、売りたいと思ってもその家を買いたいという人がいなければ売れません。

金利が恐ろしく高い時に誰が家を買うのでしょうか?

また、物件供給過多という事は賃貸料も安くなるはずです。

不動産不況の一挙到来です。

銀行も金利収入が増えると株価が騰がっていますが、住宅ローンを借りる人が減ってしまいますね。

このことからも金利はあがるも、心配するほどは上がらないというのが予測になります。

少なくとも長期スパンで緩やかに上がるはずです。

*個人的見解ですので、不動産購入の際はご自身の資産・収入を考慮し、返済計画をしっかり考えたうえで行って下さい。

登録お願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

投資銘柄研究

前の記事

マルハニチロ