持株会に入会するメリット・デメリット(10年で3倍もありうる?)

皆さんは会社の持株会に入っていますか?

私は持株会歴11年です。

入会した理由は株式投資を始めたいという志はあったものの踏み切れず、まずは持株会に入ってみようというのが理由です。

その後、ほぼ同じ時期に株式投資を開始し、今でもどちらも続けています。

結果として持株会に入会して総額1,000万円以上自社株を自費で購入していますが、時価で3,000万円以上になっており、現時点で得しています。

また、株主配当も沢山保有している分しっかり貰えますので株価が上がった今も十二分に恩恵を受けております。

もくじ

1.持株会とは?

2.持株会の仕組み

3.会社が持株会を運営するメリット

4.持株会に入会するメリット

5.持株会に入会するデメリット

6.持株会との付き合い方(裏技?)

7.結論

<1.持株会とは?>

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株式会社が社員の福利厚生として推奨しており、会社としても社員という優良株主に長期間保有してもらう事により会社の財務基盤を安定させる事が目的です。

株価が安定しますので買収対策や外部の株主にとっても株価の下落防止につながり大変印象がよいです。

また、株式を社員に保有してもらう事によって、社員と会社が一体となり、ロイヤリティがあがる事も期待できます。

<2.持株会の仕組み>

会社によってさまざまな規定があり、多少違うところがありますが、1口(1,000円)と少額から入会可能です。

一度入会すると毎月定期的に一定額の株を購入する事ができます。

また、会社毎に奨励金の額などが決まっており、自己資金+奨励金の金額だけ株を購入する事ができます。

奨励金とは持株会に入会してくれている会員に対して会社が払う応援金みたいなものです。

給与の一部とみなされ、報奨金にも税金はかかります。

私の場合だと50口で登録し、奨励金が15%でますので、以下の通りとなります。

50,000円(50口)+7,500円(奨励金として50,000円の15%)分の株式を毎月購入。

仮に株価が500円だとすると、115株購入する事となります。

配当金も貰う事ができますが、配当金は現金ではなく、株式の購入に自動的に充てられます。

*配当金にも税金はかかります(おおよそ20%と見ておきましょう)。

入会・退会・購入口数は年2回程、申請できる期間があります。

持株会で購入した株式は退会しない限り売る事はできません。

そして、一度退会すると再入会が不可というのが一般的です。

*報奨金が出ているので有利な状況で売買を自由にされると普通の株式投資と変わらないため会社にはメリットはないですからね。

メディア

仮に株主優待を出している会社であったとしても、持株会のメンバーは優待を受け取る事はできません。

退会時は証券口座に一旦、移す必要があるため、口座を作る必要があります。

確定申告は入会している期間は原則不要ですが、退会し売却するといった場合は必要になるケースもあります。

退会し、売却する場合には譲渡所得が普通の株式売買のように発生します。

また、退会時のあなたの役職によっては重要な情報を持っている地位にあるかもしれませんので会社毎に売ってもいい条件がきまっていたりします。

<3.会社が持株会を運営するメリット>

・買収対策

会社の行動を制限するものとして、議決権がありますが、保有している株式の数に応じて議決権は付与されます。

この議決権を第三者が多く保有しているとなれば、会社の経営陣の提案に対し反対する事ができます。

最悪の場合は会社を買収されるリスクもありますね。

持株会のように社員に株式を保有してもらう事によって、この議決権の一定数を支える事ができます。

・定期購入をしてくれるので安定株主となってくれる

個人の株主は株価が騰がれば売りますし、安くなりすぎると愛想をつかして売る事もあります。

持株会の会員はすぐには株を手放す事ができないため、自然と長期保有してくれます。

・持株会の保有率が高い会社は良い会社

社員が沢山株を保有してくれるという事は、それだけ社員が会社を信頼しているという一種のステータスとも言えます。投資家の投資判断材料となり好印象です。

<4.持株会に入会するメリット>

・報奨金が出るので自己資金以上の株式を購入可能

・1株単位で株を購入する事ができる。

通常100株単位が最小ですが、1株単位で売ってもらえます。

・売買手数料が安い

普通に株式を購入すると、証券会社にもよりますが数百円の手数料を払う必要があります。

2株や10株単位の取引と考えると断然手数料は割安です。

・ドルコスト平均法で購入できる

私は投資初心者の時に持株会を始めたので、この前を初めて聞いた時、ドルか円のどちらか有利な方で買ってくれるものだと思っていました。

正式には毎月決まった日に決まった額を購入するため株価が高い時に買う場合もあれば、安い時に買う場合もあり、総合的に見て平均値で買える期待値が高まります。

一般的にナンピン買いを定期的に行うスタイルですね。

株価の上がり下がりを気にする必要が全くありません。

*とはいえ気になる方は、株価が高いときは購入口数を少なくする方法もあります。少し面倒ですが。

・保有銘柄の管理が不要

万が一、個人投資で購入していたら、株価が下がったら不安です。上がったら売ろうかわくわくしますね。

さらには下がった場合は買い足すべきか?色々悩みます。持株会に入会していれば、その心配は一切ありません。退会した後の売るタイミングはある程度見極めないといけないですが。

・インサイダー取引のリスクがない

個人売買であれば、自信の勤めている会社の株式を購入すると、状況によってはインサイダー取引と疑われる場合がありますが、持株会に入っている場合は一切この心配がありません。

・株主配当が貰える

仮に100万円銀行に預けていたとしたらどうでしょうか?

1,000円も貰えませんが、会社が健全に活動している場合には株主配当が出ます。

優良企業であれば3%以上の配当が出ますし、そうでなくとも0.5%程はでるのではないでしょうか?

そうすると5,000円の配当を受け取る事ができます。

入会前に自社の配当状況を確認してみましょう。

・役員になる際の株式が自然と貯まる

私の会社では役員になる際、1万株の自社株式を保有しておく必要があるそうです。

ある役員の方は1株も保有していなかったため、急遽自社株を買ったのですが、株価が好調なときだったため1,000万円を軽く超える額をしぶしぶ出す事となりました。

持ち株会に入会していれば、この心配もありません。

ちなみに私は役員にはなりたいとも思っていませんし、なれる可能性もありませんが・・・。

・売却の際、保有銘柄の潜在能力を良く知っている

定年退職まで勤め上げ、勤続30年以上となっているはずです。これだけ勤めていれば自信の会社の業績がどの程度のものか、一般の人よりかは良く知っているはずです。投資の原則として知っている物に投資をするです。きっと、適切な売るタイミングが分かる事でしょう。

<5.持株会に入会するデメリット>

・手取りが減る

私の場合は毎月5万円購入しており、ボーナスは3倍購入する仕組みとなっているので年間90万円の給与が自社株の購入に充てられています。

手取りが減るので、ローンの支払いや子供が増えた場合には毎月の出費が増えるため、続ける名が厳しくなります。

・株価が騰がっても自動で買われる

会社の業績が好調な時、少ししか買えません。会社への忠誠心を上げるはずのシステムですが、内心株価よ下がれと願う事となります。一方、こういった場合は配当が沢山出ますので必ずしも不幸な結果とは言えません。

・一度退会すると二度と入会できない

一度退会すると二度と入会できないので、正直退会するタイミングの見極めが難しいです。

・売りたい時に売れない

仮に株価が面白いように上がり、売りたいとなったとします。

私の会社のOBの話ではこのタイミングで売ろうとしたところ、「持株会はマネーゲームではないので、そんな事は許さない。」と言われて、退会させてもらえなかったそうです。

結果、そのOBは少し株価が下がったところでプラスで売れたのですが、当初のもくろんでいた利益よりもだいぶ少なかったそうです。

社員もボランティアで買っているわけではないので、正直許して欲しいところですが、マイホームを買うためまとまった資金が必要など適当な言い訳をつけて退会するのがベストでしょう。

・証券口座を作るのが煩わしい

もし、株式投資をしていない場合には退会のためだけに証券口座を作る必要があります。

Webで作成できはしますが、これまで3回口座を作った私ですら面倒と感じます。

但し、税金の徴収を源泉徴収としておけば、確定申告は不要ですので税金の処理はさほど苦ではないです。

・株なので会社が倒産すれば紙切れになる

勿論、株式投資には変わりありませんので株価が下がるリスク。会社が潰れてあなたの大切な資産がゼロになるリスクがあります。

<6.持株会との付き合い方(裏技?)>

最近私はマイホームを購入しましたが、やはり住宅ローンを使用します。

株式投資をしていると、株式投資をするためにお金を借りる事はできないものの、家を買うためにはお金を借りる事ができます。

そこで、仮に5,000万円の家を現金で買わずに5,000万円の高配当の株式に投資しその配当を住宅ローンに回すというのはいかがでしょうか?

5,000万円の35年ローンであれば元本の返済は毎年142万円であり、金利が仮に0.5%であれば25万円であり、合計167万円の返済となります。

5,000万円を利回り4%の株式に投資すれば、200万円の配当が出る事となり、税引き後160万円の手取りとなりますので、7万円の持ち出しで住みます。

そこで住宅ローンの返済をしていくうえで、返済がきつくなれば持株会を止めればよいと考えていました。

ところが・・・通常持ち株を購入する際に使用している会社指定の銀行の提携証券会社に証券口座を作れば持ち株として保有している株式を持株会を退会せずに移す事ができます。

売る際には会社の承認を得る必要があるので、手放すのは難しいですが、メリットとして株主優待を持株会に入りながら権利を得る事ができる。

自動で株式の追加購入に回されていた株主配当金を現金で受け取る事ができる。

後半の株主配当を現金で受け取る事ができるのは大きいです。

なぜなら持株会を止めずに配当金を住宅ローンに充当できるのですから。

この状態で毎月の自社株購入補助の優遇を受け続ける事ができます。

持株会を退会せずに優遇は受けて、配当を現金で貰えるのはとても大きいです。

お陰でマイホームを給料に手をつけづに買えるので相当生活は楽ですね、

<7.結論>

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あなたの所属している会社が長期的に安定している業態であれば、入会するメリットは十分にある。

株価が騰がる可能性がある。配当が沢山出る可能性がある。報奨金が高く設定されている可能性があるなどが予想されるからです。

株式投資がしたいがちょっとと言う人のとっかかりとしては丁度よい。

何もしないよりかは断然よいと思います。

ちなみに入会時によく検討していたのは保険会社が進めてくる財形貯蓄です。

持株会と同様に毎月少額を保険会社に納めます。

保険会社は集めたお金を高配当の会社や金利の良い商品を購入し運用します。

会員が60歳になる頃、今まで積み立ててきたものの配当として毎月お金が返ってくるというものです。

年金とほぼ同じ仕組みですが、プロの方が運用してくれているので幾分安心です。

しかし、自分が積立た額に対し、受け取れる額を計算すると、株式配当の利回りよりも相当低い事が分かります。

つまるところ、自分で高配当銘柄を購入しておいた方が手間はかかるが断然有利です。

勿論、保険会社の投資家達も食べていかなければならないので正当な手数料と言えますが。

持株会であれはそのようなわずらわしい手数料は一切なしです。

全てが自分に返ってきます(勿論、株価が下がった場合も)。

私は既に1,000万円分の自己資金を投じていますが、結果、現時点の株価で3,000万円の資産価値となり、配当も順調に出ている事から、配当分の追加投資の恩恵も十二分に受けています。

大事な事はあなたの専門分野という自身のプロの目でしっかりご自身の会社を見る事だけが鍵となります。

*株式投資は自己責任です。本ブログでは持株会の有効性を説いていますが、必ずしも得をするとも限りません。

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