風間八宏の戦術バイブル サッカー観戦者、プレーヤーにおすすめ
風間監督の本や戦術書は何冊も読んできましたが、本書のタイトル戦術バイブルに負けない位の戦術書としては良書である。
風間監督といえばいかに点を取るかを追求している監督である。
敗戦したチームの監督はよく、守備の方を課題にあげているし、インタビューする人はフォーメーションについて問う事がほとんどである。
しかし、風間監督は得点を取れる時もあれば取れない時がある。選手達がいかに適正な位置にとり、適正な動きをし、効果的な得点チャンスを作ったかにスポットライトをおいたコメントを述べている。
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サッカーは得点を取るスポーツであるので、そこをゴールに逆説的にチームを構築していかなければならない。
つまり、攻撃練習するという事は、同時に守備の強化にもつながるのである。
サッカーの観戦力アップによく戦術書を読むが、どれもフォーメーションにばかり述べられており退屈だ。
風間監督の作るサッカーは常にエキサイティングであり、本書の文章もエキサイティングであり、大変分かり易い。
見る側もプレーする側も実力アップ間違いなしの書となっている。
加えて、川崎フロンターレのファンであれば、風間監督がどれだけ選手を良く見てくれていたのか、愛してくれていたかが分かり、通勤電車の傍ら読んでいたが、何度も目頭が熱くなった。
きっと本書を読めばサッカーが面白くなり、好きになれるはずです。