高配当で株価が安い住友化学の将来展望を考える!
今日は株価がぐんぐん下がっている住友化学の株価の今後を検証したいと思います。
今回、住友化学を注目するポイントとしては住友化学の株価が400円から800円の間を数回往復している事です。
大企業で高配当のこの銘柄であれば400円前後で多めに買付、じっくり持ち続ければ600円から800円のレンジが見えてくる期待がとても高いのではないかと考察します。
仮に100万円投資し2~3年置いておけば、期待値は150~200万円です。
加えて配当が3%とすれば、9万円程を手にする事ができるので最悪銀行に置いておいたと思えば相当有利な投資です。
住友化学といえば、会長十倉雅和氏は経団連の会長という重大な役職にも就かれており、経済界とって重要な人物である事は間違いないでしょう。
また、会社は違いますが同族企業の住友商事はウォーレン・バフェット氏の保有銘柄です。
住友系といえば、三井住友銀行や住友不動産など業界トップクラスを走る企業が沢山あります。
そんな、住友化学の株価が冴えないと聞くと買いたくなるのが人の心情です。
それでは見ていきましょう。
もくじ
1.株価の傾向
2.直近の株価下落の要因3.住友化学の株価は本当に安値圏か?4.事業内容の将来性5.株主配当6.まとめ
<1.株価の傾向>
住友化学の株価が下落基調です。
コロナ流行初期にぐっと下がった後、巣ごもり需要でタッチパネルや石油化学事業、肥料などが好調となるもここ最近は下がっています。
チャートも10年間で見ると、2015年、2018年、2021年と3年周期で山の頂上を付けています。
景気に敏感なのが見て取れます。
そして、チャートの谷を見ると、コロナ下は300円前半をつけていますが400円付近に抵抗線があるように見えます。
5/31時点で416円をつけていますので、これより下がればチャートとしてはしっかり安値で買えそうなレベルまで下がってきているといえそうです。
<2.直近の株価下落の要因>
533億円の赤字に転落しています。
さすがにこれだけの赤字となれば株価は下がるのは納得です。
とはいえこの赤字が取り返せるものであれば、株価の回復が期待されます。
赤字の要因としては大きく3点です。
・赤字の大きな要因としては石油化学事業の市況悪化
*ロシア・ウクライナの戦争の影響により、流通の流れが大きく変わり原料高騰の要因に。
・医療事業の特許切れ
・情報電子事業の急減速(コロナ特需でモニター関係が良く売れたが市場が一服によるもの)
一方、これらの要因は景気に影響されるものであり、景気敏感株という側面如実に出ています。
ついては2024年の決算予想は黒字で予想されております。
<3.住友化学の株価は本当に安値圏か?>
大幅な赤字ではあるものの次の決算予想はちゃっかり黒字になっています。
赤字の原因ははっきりしており、市況が改善すれば回復が確実に期待できます。
決算発表日は5/15の15時です。
強いていうなら攻めの戦略を獲る企業ですので、いくつかが躓いた状態と言えるでしょう。
PBR : 0.58倍
もし解散した場合に分配される資金に余裕があるといえます。とてもPBRが低くてよい傾向です。
BPS : 710
一株当たりの資産が710円です。株価が400円前半である事から、極端にいうと2回くらいおおこけしても立ち直れるくらいの企業体力があります。攻めの経営戦略でも1発あてれば逆転できそうです。
EPS : 6円
赤字なのでこの数値はあまり参考になりません。
2015年からの8年間でみると景気敏感株ですので波があるのがやはり見て取れます。
仮に2015年の上昇前半を標準とみて、PERを20倍が理想とすると20 x 30円ですので600円となり、今の株価は割安と言えます。
株価のチャートを見てもこの動きに沿って、ピークで800円を付けています。
PER : 68.25倍
こちらもEPSにひっぱられるのであまり参考になりません。
時価総額:6,900億円
適正の範囲が売上=時価総額ですが、売上が1兆9,000億円あることから3ぶんの1に下回ってみられています。売上は上昇基調にありますので、株価は3倍位に騰がる余地が十分にあります。
各指標を見る限り割安と言え、尚且つ黒字になる事が時間の問題とすれば今は買い時と言えそうです。
<4.事業内容の将来性>
総合化学メーカーの老舗ですので、手掛ける業態の範囲は広く、その時代にあったビジネスモデルに投資していく必要があります。
石油、電子、医療事業が直近足をひっぱるかたちとなっていますが、どの事業も不変的なものです。
また、健康・農業事業は堅調であり、医療目的で作ったメチオニンは飼料分野で世界シェア1割で4位の地位にあります。これを可能にするのも総合化学メーカーの為せる業です。
天然由来の農薬やマラリア予防用の蚊帳など素晴らしい商品も沢山保有しております。
日本の人口は減っている物の、世界的には人口が増加しています。
そうすると農産物の生産を増やす必要があり、自然と高品質の農薬の需要は高まります。
住友化学の強みとして海外売る上げ比率が70%近くある事です。
日本の多くの企業が自国で稼いでそれを資本に海外に攻める中、住友化学のベースは常に海外事業にあります。
今は原料高に苦しんでいますが、本来は円安に強い体質とも言えます。
<5.株主配当>
株の売買は売るのが1番難しいと言われています。
つまるところ安い時期に買ってしまえば、どこでうるかが問題という事です。
チャートの頂点で売りたいところですが、そうはうまくいきません。
先にEPSの見方の参考として600円と書きましたが、800円を付けています。
この結果をみて、500円後半で売った人は後悔することでしょう。
しかし、儲けてはいるのです。
景気敏感株の銘柄を買うポイントとして、落ち込んでいる時に買う事。
粘りずよく待つ事です。
何年保有する事になるかは想像が追い付きませんが、保有している間に何度か波がくるはずです。
そして、長期保有のメリットとしては株主配当ではないでしょうか?
株主配当の推移を見ると直近は20円前後の配当となっています。
約5%弱です。赤字決算のため翌年は12円ですが、それでも3%弱です。
今の内に仕込んで、20円に回復してくれれば5%近くの配当が期待できます。
株主配当の確定日は中間配当は9/30で期末配当が3/31です。
<6.まとめ>
株式投資は自己責任です。投資判断は個人の責任で行いましょう。
あくまで、個人の見解ですが5年は辛抱強く持つ事ができるのであればとても魅力的に見えます。
配当もしっかり貰えますのし、最小口数購入しても4万円程で購入可能です。
50万円で400株買えば、毎年最低4万円の配当(税引き後3,840円)を頂く事ができ、銀行に置いておくよりもはるかに美味しい投資です。
ひとまず少し購入して300円に落ちたら追加で買うといった投資方法が良いかもしれません。
私も購入を前向きに検討したい銘柄の一つです。