自転車業界のユニクロ”あさひ”の株価が割安な件
もくじ
1.自転車市場
2.自転車市場の魅力と将来性
3.あさひの株価が注目される理由
4.現状の株価
1.自転車市場
国内の自転車業界の傾向としては斜陽産業と言われています。
シティサイクル(通称:ママチャリ)の販売台数が顕著に落ちてきているためそのように言われています。
ママチャリは年々、値段が落ちてきており、使い捨てとも言われています。
1万円程度で気軽きかう事ができ、3年も使えば十分に元がとれると言えるでしょう。
また、雨ざらしの環境にさらされ、チェーンは錆びてしまいます。
年間3,000円で日々の足が確保できると思えば、使い捨てでもコスト的は素晴らしいパフォーマンスです。
2.自転車市場の魅力と将来性
自転車はなんとなくアナログで成長性のない産業に見えますが、私が学生時代通っていた自転車屋の店員さんには自転車には物凄い技術が詰まっており、これらの整備技術は車にもひけをとらないと言っていました。
フレームの材質やギアのチューンナップなど1台のマシンには日進月歩その進化が見られます。
子供がいる方はよく理解できるかと思いますが、現代の自転車送迎世代はクレヨンしんちゃんで出てくるようなママチャリで激走といったシーンは一切出てこず、電動自転車が主流です。
電動自転車と言えば、7万円から高スペックなもので15万円程するものがあり、中古市場も活況であるため、リセールしてもまずまずの値段で売る事ができます。
スクールバスは1カ月1~2万円はしますので仮に15万円の電動自転車を購入しても半年程でもとがとれてしまいます。
また、街を歩くと女子高生がさっそうとクロスバイクにまたがり走っているのを目にします。
むしろママチャリを見かける事がありません。
クロスバイクであれば安いものでも5万円はしますが、これが標準となっています。
つまり、使い捨てのママチャリからハイスペックのクロスバイクや電動自転車へとシフトがすすんでおり、高価格である事から使い捨てから、長く使うにシフトしているというのが顕著です。
このように自転車市場は密かに進化しています。
スポーツタイプの自転車は私も学生時代から乗っていますが、カスタムをする楽しみもありますし、自転車屋に整備のため通うようにもなります。
最初は安価なモデルを買いますが、上を見るといろんな商品があり、さらにハイスペックなものに乗り換えたいという欲望も湧いてきます。
1台のママチャリを売るよりかは効率がよいと言えるでしょう。
3.あさひの株価が注目される理由
・コロナ下で自転車の需要が高まったため株価急騰
コロナ下で電車や車での移動が嫌煙され、且つ、在宅ワークの普及で移動範囲が狭まり自転車の利用が広まった。
・コロナが終息し、需要が減ると予想され株価が下落
上記、株価高騰の背景が落ち着いた事により株価下落。
・でも・・・あさひはコロナ以前から毎年売上を増やしているという事実
そもそも、コロナが原因で売上が上がったのもあるが、もとよりあさひの売上は毎年上がっている。
・自転車業界のユニクロと言われている
自転車屋では珍しい、SPAと言われる、生産から販売まで一括で手掛けるユニクロ式の販売戦略をとっている。
つまるところ、既製品もさることながら、自社開発製品を店頭にならべているのだ。
自社で生産から販売まで行っているので、流通に無駄がなく、余計な仲介を介さないため、安く商品を提供できる。
ついては利益率も高くなる。
・安価な電動自転車を自社制作販売
電動自転車といえば、従来10万円を超える価格がスタンダードであったが、数万円で買える商品を販売している。
最初に説明したように、半年で初期投資を回収できるものの、15万円をポンと出せる家計はそれほどないという事だ。
・自転車だけでなく、ライフスタイルを提案
キャンプなどに行く方は折り畳みサイクルやミニベロといった小型自転車を買う人が多い。
車でキャンプ場には行くもののちょっとした移動は自転車が便利だ。
自転車に来たにも関わらず、アウトドア商品も一緒に並べる事により、ついで買いや別の用途での自転車の購入を促す事ができる。
・海外進出に期待。
あさひの自社製品開発工場は中国にある。
国内で培った、型破りな品質と価格の商品はきっと、ユニクロの様に海外でもうける事であろう。
今後の活躍に期待ができる。
4.現状の株価
出典:Yahoo!Japan ファイナンス
チャートは10年のものですが、1,800円の山が三つあり、1,000円の谷が二回あります。
チャートの平均ポジションは1,200円付近でしょうか?
4月時点で、売上は時価総額に対し、約2倍。
BPSは株価よりやや高い水準。
EPS x PERは株価よりやや低めとなりやや割安。
直近は優待を廃止しその代わりに株主配当を上げており、これも株価が下がる要素となっている。
しかし、優待目当ての小口株主が撤退し、バリュー株として目をつけた大口株主が増える事が予想され、数年後の株価上昇が個人的には期待できると感じる。
毎年10%を超えるROEと上昇する売上がきらりと光っています。
さすが自転車業界のユニクロですね。
株主配当は配当利回り3%現時点であり、配当性向を30%にするという指針を出しており、このまま売上を上げてくれれば、配当の上昇も期待できますし、そうなれば1,800円の山がもう一度見えてきそうです。
*株式投資は自己責任です。当ブログはあくまで個人の見解であり、投資を勧めるものではありません。投資判断は慎重に行い、ご自身の判断で行いましょう!