建築士不足問題
士業の人材不足はどの業界においても深刻な問題である。
士業とは建築士のように職業に”士”がつくもので、国家資格が必要な職業である。
建築業界は全体的にブルーカラーであり、きつい職業というイメージがあり、確かに肉体労働や過酷な状況での現場監督などがあり、決して楽な仕事ではない。
昨今、注目されているのは大工さんの人で不足であるが、建築士も実は人材不足から奪いあいが壮絶である。
先日、私は注文住宅で家を建てたが、私の担当の建築士の方の年齢はまだ20代後半であり、入社してから設計の業務にあたっており、注文住宅部門はその方一人である。
建築士として自分でアイディアを出すのは苦手なので、お客様の希望を形にする方がやりやすいとのことであるが、正直、希望を形にするのにも建築士の方のアイディアは必須であり、結局、こちらから細かい注文をたくさん出すこととなり大変であった。
大方、完成し、その方の上司の方と二人で話すことがあったので、新人の建築士さんは採用していますかと質問をした。
すると新人はとっているが、ヘッドハンティングにあって辞めていく人が多い。
この工務店は主に木造建築を立てているが、この新人さんは木造しか設計したことないのにも関わらず大手ゼネコンに転職し、高層マンションを建てているいそうだ。
成りてが少ない事もあり、大した実績も実力もないのに、大幅な昇給を求めるケースが多いそうであるが、こういったものが周りに回って、昨今の耐震偽装や偽装建築の温床になっているのではないかと疑ってしまう。
住宅を建てる側には大変不安になる事実ではあるが、建築士という職業がどれだけ夢がある職業科である事が分かる。