オイシックスはシダックスを買収して成功する?
コロワイドとオイシックスがシダックスをどちらが買収するかがここ最近話題になりました。
大戸屋の時もそうでしたが、創業家対経営陣という構図です。
コロワイドを推す経営陣とオイシックスを推す創業家という構図となったこの争い。
買収はまだ完了していないものの、コロワイドが自主的に降りる事で、一旦落ち着く結果に。
シダックスはカラオケのイメージがありますが、元は給食事業を地道に伸ばしてきた会社です。
カラオケがブームになり始めたのにいち早く目をつけ、カラオケ事業にも参入し成功。
その他、企業の事務代行や社用車の手配など、事業もでるとしても手間はかかるけど、意外に参入障壁が厳しい業界でトップシェアに入っています。
カラオケについては一気にお店を増やした事がたたり、ブームの終焉と共に事業を売却しています。
コロワイドはこの中でも、主力といえる給食事業を買い取ろうとしています。
オイシックスは企業全体です。
今回の買収に伴い、創業者がコメントを出していますが、コロワイドの事業モデルとシダックスの給食事業は似ているようで全く違うビジネスモデルであり、シダックスの弱みは病院へのサービス提供であり、オイシックスの野菜がこの弱点を補ってくれるとのコメントでした。
また、カラオケ事業で失敗をしている事から経営者としては失敗したが、今後の会社の事を心配しているとも発言しています。
確かに美味しい商品を開発して提供するのが、コロワイドが運営する飲食事業です。
給食事業はお客より多くの要望を受けて作る必要があり、商品の開発スタンスが全く違います。
特に昨今、企業統合で期待されるのは調達コストの効率化ですが、提供する商品の質も違ってくるため、この点もあまり期待できません。
霜降りのジューシーなお肉なんて給食では期待されませんもんね。
その点、オイシックスは野菜というイメージも良く、オイシックスとしても販路がはっきりしていれば、野菜を顧客に合わせて、大量に安く調達する事ができ、本業の野菜の販売にもよい影響が出てきます。
シダックスの創業者は経営者として大きな失敗はしたかもしれませんが、やっぱり見抜く目は鋭いのではないでしょうか。
一方、シダックスの経営陣はコロワイドの買収提案が先なのに、後から入ってきたオイシックスはインサイダーではないかとも主張していますが、コロワイドは高額の買収提案していたのに対し、オイシックスは割安で株を譲り受ける約束を創業家としておりますので、むしろ買収に乗じて株価を不要に釣り上げた経営陣のが怪しいようにすら感じます。
また、シダックスの経営計画を見ていると配当を上げていく方針との記事が載っています。
今の株価で保有すると7%程度に配当利回りです。
対して、オイシックスは万年無配当であるため、オイシックスの株主として念願の株主配当も期待できるのではないでしょうか?
オイシックスとシダックスの今後に目が離せません。