(6039)日本動物高度医療センターを分かり易く分析する
こんにちはKC.Lab所長です。
今日は日本動物高度医療センターを独自の視点で分析していきたいと思います。
社名の通り、動物のお医者さんの会社です。
病院も株式に上場しているんですね。
とても意外です。
(会社の強み)
当社は犬猫がメインですが、犬猫を飼う人の増加率は年々減少しており、最近ではほぼ横ばいとなっているようです。
そうすると動物の医療の需要は減るのではと考えてしまうところですが、昨今、動物の保険が普及した影響もあり、
寿命が延びてきているそうです。
つまり、数は増えていないけど、病院にかかる回数、一匹当たりにかかる医療費が増えてきているのです。
現時点で一兆円以上の市場ですが、順調に市場は大きくなってきています。
方や、人間と同じで、動物の世界においても獣医不足は深刻です。
街の獣医自体は増えてきているものの、お客がつかず、続けていくのも難しいそうです。
固定客をつけるのが難しい市場なのです。
しかし、日本動物高度医療センターは独自の道を進んでいます。
なんと、完全紹介制です!
全国に提携クリニックがあるので、否なしに患者がくるシステムになっています。
資金もあるため、個人のクリニックでは手を出しずらい、高額な機器を持つこともできます。
絶対的優位性ができているのです。
広がる市場で確実に富裕層の財布をキャッチし、市場を独占する事ができるのです。
(気がかりな点)
獣医不足が深刻で、人員を集めるのにコストがかかる。
病院を拡大するうえで、この点はネックになりそうです。
この病院に通った方の口コミを見ると先生が若くころころ変わる、説明もなしに検査を沢山行う、
弱っている愛犬に対し、力ずくで処置を施すといったコメントが散見していました。
折角、高額な医療費を払って受診してみると、いつものかかりつけのお医者さんと違って愛がないように感じるようです。
この辺りも人材不足の影響があるのかもしれません。
業態上、海外進出は期待できないので、成長にも限界がありそうです。
現状、出来高が少ないのも気がかりです。
大量保有向きではなさそうですね。
(株価と主要指標)
*数値は2021年5月に調査したものです。
株価は本日時点で、1,995円です。
株価
上昇傾向でしたが、少し落ち着いてきた感じですね。
売上(単位100万円)
売上は着実に上がっています。
ROE
人件費やコロナの影響もありますが、常に15%以上です。
とても魅力的に感じます。
今後、大阪にも病院ができるようなので楽しみです。
一株益
こちらも着実に増えています。
2,500円付近は現状だと堅そうですね。
BPS
株価と比較すると、心もとないですが右肩上がりです。
(KCの個人的まとめ)
当面は着実に右肩上がりを続ける事ができそうなビジネスモデルです。
爆発力はないものの、5~10年位長期で投資するのに向いていそうです。
通常の医療だけでなく、動物園と提携したりと、ビジネスの幅を今後広げていく目論見もあるようです。
株価も現在、下げているところですので買いのチャンスですね。
残念なところは配当や優待がないところ、IRもちょっと情報が少ないですね。
殿様商売的な印象を受ける業種であるため、株主還元がどの程度まで構想に入っているかが気になるところです。