まぐまぐ(4059)の株価を分析する ~メールマガジンのパイオニア~
まぐまぐはメールマガジン事業を中心に1975年にスタートしています。
メールマガジンがあまり流行らないという偏見もあったのか、
当時は競合が少なく、これを好機に会員数を着々と伸ばしました。
メールマガジンの老舗というものを確固たるものにしています。
2020年9月にJASDAQスタンダードに上場、
公開価格810円としたところ、初値は3,400円をつけています。
とても注目されている企業です。
目次
1.まぐまぐの提供するサービス・商品
2.まぐまぐの強み
3.親会社のエアトリの存在と今後の展望
4.株価と主要指標
5.まとめと評価
1.まぐまぐの提供するサービス・商品
”伝えたいことを、知りたい人へ”を企業Visionに、
今は事業を拡大し、以下の三事業を展開しています。
・プラットフォーム事業(有料会員からの収入がベース)
有料メールマガジン
無料メールマガジン
ライブ配信サービス「まぐまぐ!Live」
*前期比40%成長
・メディア事業(企業からの広告収入)
MAG2NEWS
MONEY VOICE
TRiP EDiTOR
by them
・その他の事業
ベンチャー企業への投資
どのサービスも男性の割合が多く、利用者は35歳以上が最も多い構成となっています。
但し、新しく作ったby themは女性の割合が男性よりも多く、利用率が大幅拡大しています。
2.まぐまぐの強み
750万人という大きなプラットホームは企業広告にとっては魅力的な市場です。
さらに、登録しているメルマガの傾向を参考にピンポイントで広告をうてます。
クリエーターにとっても、有料会員が増えれば収入が増えるので、
さらに有益な情報が蓄積されるので、会員が集まります。
「まぐまぐ!Live」では著名人により、無料の情報では手にする事ができない、
価値の高い情報を発信しています。
3.親会社のエアトリの存在と今後の展望
よくよく株主構成を見ると、エアトリという会社が85%もの株を所有しています・・・。
航空券の価格比較サイトを運営する”エアトリ”がまぐまぐの親会社です。
航空券の価格比較サイトを運営する会社が、なぜメルマガの会社を子会社としているのか気になりました。
まぐまぐのホームページを見ると、共同でベンチャー企業への投資をするパートナーとありました。
ここからは私に推測ですが・・・
まぐまぐはお金を貯めやすいビジネスモデルです。
有料会員が毎月一定額を落としてくれます。
さらに、企業経営者や知識人などと仕事をしているので人脈も豊富です。
エアトリは航空券の価格比較サイトをプラットホームとし、これに付随したさまざまなサービスを利用してもらう事により儲ける必要があります。
普通に考えると、マイレージサービスに加入していたり、旅行慣れしている人はこのサービスを使うメリットはないので、潜在的顧客が限られています。
つまり、エアトリはまぐまぐの潤沢な資金を利用し、さらなる追加サービスの発見。
まぐまぐもベンチャー企業を応援すれば、従前のサービスの宣伝効果が期待できます。
また、まぐまぐが早々に株主配当を出す事が報じられています。
旅行業界が傾いている今、自然と資金がエアトリに循環されますね。
4.株価と主要指標
株価
現在の株価は1,451円(6/3)です。
配当が出る事に好感が持たれ、急騰しました・・・。
売上
2020年はコロナウィルスの影響で企業が広告をセーブしたので、
売上が落ちています。
売上6.8億円のところ、時価総額が32億円ですので、
高く評価されているのがうかがえます。
ROE
2020年9月のROEは9.1%とまずまず優秀です。
一株益
下落基調です。
間の66円をピックアップすると、株価は適正といったところでしょうか?
BPS
2020年9月のBPSは450円です。
株価と比較すると、ちょっとこころもとないです。
しかし、有利子負債は0です。
5.まとめと評価
時価総額が低い事から、テンバガーとなるだけの伸びしろはあります。
ただし、メルマガ会員の伸び代がどこまであるのか、疑念があります。
また、動画配信も群雄割拠の状態です。
Youtubeなどを見れば、無料でプロ、アマチュア限らず、
積極的に情報発信がなされています。
ベンチャー企業への投資も上手くいけばよいのですが、
まだまだ未知数の所が多いです。
これを踏まえて投資するのは、今の株価は割高と感じます。
圧倒的な会員数を誇るメルマガビジネスを上手く利用できれば、
化ける可能性は十分にありますが。
投資事業の将来性のリスクの方が強いと考え、評価は少し厳しめにつけたいと思います。
500円をきってくれたら、ちょっと心が揺れそうです。
おすすめ度:★★☆☆☆(★5つが最高)
*株式投資は自己責任です。投資判断は注意して行いましょう。