注目銘柄 高砂香料
高砂香料という会社は御存知でしょうか?
私は定期的に会社四季報をひたすらペラペラめくり止まったページをチラ見しては次の会社とやるのですが。
結構、日が経つとみる所が変わっていたり、株式市場でのポジションが変わっていたりするので見え方が変わります。
なぜここで、気づいていたのに買わなかったのかなどといった風に反省を日々繰り返しています。
そひて、高砂香料は昨日気になった会社であったため、検討を行いました。
私が高砂香料を見て気になった個所は以下の通り。
① 国内トップシェア:30%ですがトップシェアです。
② 世界シェア第7位:国内企業では勿論トップで、3.8%
③ 売上比率が国内が42%、海外58%
会社四季報を見て、国内シェアNo.1とあるとついつい目がいきます。
そして次に考えるのは、世界ではどうかということですが、世界進出も着々と進めています。
香料業界は主に2種類に分類されます。
・フレーバー事業:食料品や飲料製品に含まれるもの
・フレグランス事業:芳香剤、トイレタリー、化粧品、ハウスホールド
アロマフレグランス、炭酸水のレモンフレーバー、柔軟剤など巷には香料に関わるヒット商品が数々あり、尚且つ、老若男女問わず、香りへの意識は高まってきていると感じます。
つまるところ、香料事業のビジネスモデルは奥行きがあり、まだまだ伸びる事業である事が推測されます。
現に、2027年までに4.7%以上の成長予測が為されています。
ちなみに、高砂香料の売上もこれと同様に上昇傾向にあります。
世界市場の内訳としては以下の通りであり、高砂香料はアジアNo.1企業です。
欧州・アフリカ・中東 : 1兆円
北米・南米 : 1兆円
アジア : 0.9兆円
香料の会社は黒子であるせいか、オモテの世界に名前があまり出てこないようです。
欧州の有名ブランドに香料を提供していないか、調べましたが全然ヒットしません。
また、欧州・北米市場は最も大きな市場ですが、閉鎖的な雰囲気もあるようです。
香料業界の世界No.1はIFF(International Flavors & Flagrances )で22.7%、No.2がジボダンで19.4%です。
IFFは市場拡大のため2社が統合しNo.1となった会社でニューヨークに本社を置きます。
ジボダンはスイスに本社を置く会社です。
欧米で2社が分かれているように、2社の強みも差別かが図られています。
IFFはフレーバー事業が強く、ジボダンはフレグランスに強い会社です。
ちなみに、高砂香料は国内トップシェアとあるように、どちらも器用にこなす会社です。
積極的に海外進出しており、5位以下は同程度のシェアであるため、今後合併なども大いに期待できます。
また香料企業は閉鎖的な業界であるため、新しい地域に進出する事は、その土地の企業を取り組む事が有効的な戦略となってきます。
ROEは上昇傾向で直近7.8%とまずまずな数値です。
黒子という事は下請け感もあり、また研究投資が大きいので利益率はどうしても冴えないビジネスモデルです。
ただし、現状2,700円程度の株価に対し、EPSが260円、BPS5,800円と魅力的な数値を見せています。
このまま、世界シェアを伸ばし、売上があがってくれればまだまだ株価の上昇余地がありそうです。
企業の評判を見ると、隠れたホワイト企業といった記事も良く見られます。
やや、パワハラといったコメントも見られますが、どうしても一部こういった人はどこの会社にもいるので仕方がないと言える範囲でしょう。
気になったコメントとしては、良くも悪くも仲が良くて古き良き日本の会社といったものです。
世界進出を進めるうえで・・・少し黄色信号?
ここが個人的には一番の引っ掛かりポイントですが、業界の傾向を見るとまだまだ今後上昇の余地が見えます。
配当利回りは2%中盤とごく普通ですが、配当性向15%でこの数値ですので、まだまだ株主配当の上昇余地もありますので、長期ホルダーにもおすすめな銘柄と感じました。