ティーチングとコーチング
ティーチングとは英語ではTeachと書くように、教えるという事だ。
コーチングはCorchと書くように指導する指し示す導くという事だ。
選手や生徒の課題を明確にどう改善すべきかを教えるのがティーチングであり、選手や生徒を正しい方向に導くのがコーチングである。
ティーチングする指導者の目標は明確である。
試合であれば結果を出す事であり、試験であればテストで良い点数を取らせる事、仕事であれば業務を遂行させる事だ。
コーチングする指導者の目標は受ける対象にとっては細かい点では明確ではないが、ゴール設定になる。
プロの選手になる。東大に入る。一流の職人になるなどだ。
課程はどうであれ、このゴールに達成する事が目標である。
新入社員を見ると、ティーチングを求めてくるし、会社紹介でも今節丁寧に教えるといったようにティーチングをぷっきアップしてくる。
なぜなら、ティーチングは不安を解消してくれるし、責任を逃れる事ができる指標であるからだ。
言われた通りにすればOKとなるので、未熟な人は安心だし、仕事に支障をきたす事はない。
例え失敗しても、教わってないのでその人には否が一切ないとみなされる。
しかし、そう何年も教えて貰えるポジションにいられるわけではなく、必ずいつかは教える側になり、役職が上がると、教えてくれる人はいなくなる。
その時、ゴール達成の課程の絵を描けない人は歯が立たなくなるのだ。
コーチングを受けてきた人間は、トライアンドエラーを繰り返し、何が失敗かどうしてダメなのかを自分で買投げ続ける事になるので、この点は強いのである。
指導者の視点で考えてみよう。
ティーチングは自分のビジョンの通りに対象を動かす事が目的なので、凄く簡単である。
これに対し、コーチングの場合は非常に難しい。
必ずしも自分の意図が相手に伝わり工夫してくれるとは限らないからだ。
人は出来る事をやろうとするし、意外にも自分の能力の限界を決め、そのポジションに落ち着いている。
私はティーチングもコーチングもできない環境で育ってきたので、自然と自分を自分でコーチングして生きてきた。
Youtubeなど、昨今、お金稼ぎに簡単なやり方が安易に紹介され、その通りにやれば上達が凄く早いのはたしかである。
しかし、こういったものをなれ自分で自分をティーチングしてしまうと、その動画以上の能力は得られないだろう。
指導者の想像の上を行くプレーヤーにならない事にはやはり面白くない。
動画を超えよう。決めつけを超えよう。
力の限り、考え工夫をして、昨日の自分を超えて欲しい。