シャープの株価が下がっている今が買い時?

もくじ

1.シャープの全盛期と衰退

2.シャープの逆襲

3.株価と主要指標

4.まとめ

<1.シャープの全盛期と衰退>

シャープと言えば世界の亀山工場と言われたアクオスの液晶テレビが有名です。

発売当時は液晶 対 プラズマ で争っていました。

液晶は画質は良くないのでスポーツや映画などには難点がありましたが、普段使いのテレビ放送を見る分には十分といったところで手頃に大型テレビが手に入るようにしてくれました。

プラズマは画質が綺麗なので映画を観る時はいいが高額というのがネックです。

シャープの功績は当時では液晶テレビの技術が日の丸家電メーカーが求めるものとしては十分ではないものであったにも拘らず商品と販売した事です。

正に業界トップシェアをとるべく走りながら考えたところにあります。

大きくて薄いテレビに注目が集まりました。

トップランナーですので販売台数も業界1位。

亀山工場で大量に作っていた事から、世界の亀山モデルと名前をつけブランディングにも成功しています。

私が2014年に購入したAQUOSも未だに現役で活躍してくれています。

購入当時は60インチですがセールという事もあり20万円で買う事ができました。

最近の最新型でもなかなか20万円では買えないのではないでしょうか?

当時は本当に安かった事がうかがえます。

この安さの理由としては韓国・中国の価格攻勢ではないでしょうか?

やや品質は落ちるもののそこそこのクオリティーで機能は日本の製品と変わりありません。

同じ金額でより大きなサイズのテレビが買えるとあれば多少質が落ちても大きいものを選ぶのが人の心情というものです。

私が学生時代バイト先でSamsung社製のDVDプレイヤーをレジ横で販売していました。

当時DVDプレイヤーといえば1万円後半が主流でしたが、価格はなんと5,000円程です。

店長に言われたのは「とにかく売りまくれ。こんな安ければ売れる。品質がとかお客さんが言うだろうけど、無料修理ができるんや。」という言葉でした。

まだVHSが主流の時代という事もあり、特に高齢者層にはばんばん売れます。困ったら当店にお持ち下さいと説明しているので余計な手間もありません。

私はこの頃、Samsungがどこの国のメーカーかすら知りませんでしたし、この商品を見て欲しいとは全く思いませんでしたが、後々、思い起こすと韓国メーカーの凄さが分かります。

日本製品が海外で良いと言われるのは、ノーメインテナンスでも大丈夫・とにかく壊れない・壊れてもサポートが手厚いというのはよく言われますね。

韓国製はとにかく原価率を抑え、壊れやすくても、新品と交換する事により、顧客の不満を解消しています。そもそもが安いですからね。

発想がどちらも似ているというか逆というか人気な理由が分かります。

<2.シャープの逆襲>

結局シャープはこのあおりを受けているにも関わらず、テレビを増産し巨額の赤字を垂れ流し続け、倒産危機へと陥ります。

結果的には倒産といかずも、台湾の企業鴻海に買収されてしまいます。

そもそもこの時期はジャパンディスプレイを含めた日の丸連合で日本ブランドを守ろうという動きがあったなか、海外のメーカーしかも、アジアの企業に日本のトップメーカーが買収されるというショッキングなニュースであった。

日本の技術もこの時、有機ELの分野でトップを走ってはいたものの、欲を出し、小型で売れやすいものに走り迷走する。

結果、ジャパンディスプレイの株価に如実に表れており、赤字企業の典型を走り続けている。

シャープは鴻海に買収されたあと、リストラを実施、赤字垂れ流しの経営者が判断できなかった、不採算工場を処分し、数年で見事に黒字に回復している。

そして、我々の身の回りを見てみると意外にもシャープの製品が目に入る。

有名な所でいうと、プラズマクラスターである。

病院なんかに行くと必ず置いてある。

職場で洗濯機やエアコンなんか買うと、安いのかシャープの製品が手配される。

こういった所を考えると海外でのビジネスは日本人経営者が抜けた事により、円滑になったのではないかと推察され、その点を見ると、海外売上比率60%を超えているではないか。

痒い所に手が届く家電で、日本人の範疇を超えるコストセーブが迷いなく実行できるため、その点は利益率にも観られる。

尚、株価はさえない。

どうも利益率の低いテレビの向上を再度買取り、復権を目指す動きも見えている事にある。

ただし、家電量販店に行くとテレビの進化に伴い、最新の機種が高価格帯で並ぶ。

<3.株価と主要指標>

出典:YAHOO! JAPANファイナンス

2016年8月12日の鴻海に買収されたのを機に株価は急回復し、一時期は5,000円付近まで跳ね上がっていますが、現時点は赤字の2016年に逆戻りしています。

やはり今回の赤字の原因もテレビ事業と言われています。

国内テレビ工場の買い戻しによる負担などが響いています。

*以下、端数は丸めています。

売上 : 2兆5,000億円 / 時価総額 : 5,000億円

売上は時価総額の5倍と伸びしろが期待できます。好材料があれば再び4,000円も見えてきそうです。

EPS : 現時点ではマイナスですが、平均では120円前後です。

BPS : 320円

現時点の株価の半値以下ですので、資金力的にはちょっとこころもとない感じです。親会社の鴻海のバックアップなくしては厳しい様子があります。

PBR : 2.4倍

結果、PBRも高すぎますね。

配当 : 0円

赤字に転落してしまったので仕方がないですが、配当は0円です。

ただ、昨年は40円配当を出しており、現状の株価でひかくすると配当利回りは5%を越えます。

もし、復配する事をかんがえるのであればとても魅力的に感じます。

総合評価 :売上と時価総額の比較はとてもよいですが、資金力が低い事。利益率はとても良いと

      は言えないことから4,000円は厳しいと感じます。1,500円前後行けばよいところで

      はないでしょうか?

<4.まとめ>

シャープのプラズマクラスターを使用した製品は街の至る所で見る事ができます。

歯医者・病院・ホテルなどさまざまな施設です。私も1台所有しています。

エアコンも無駄な機能のついてないシンプルなエアコンが賃貸として利用しているマンションに備え付けであります。

ネットTVが普及してきた今、テレビも機能よりもモニターとしての価値が高まっており、シンプルで安価なものが開発できれば大ヒットの可能性も残っているでしょう。

個人的には株価が下がっている今はちょっと買いたいというところで心が揺れ動きますが、革新的で皆が購入する商品化というとちょっと物足りないところも感じます。

もう少し、株価ががつんと下がったらもう一度考え直したいといったところです。

*株式投資は自己責任です。投資判断は慎重に行いましょう。

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